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2014年7月15日火曜日

カンボジア事前学習その02

カンボジアのお勉強シリーズ第2回目。

前回 カンボジア事前学習その01


今回の題材は
「真臘風土記 アンコール期のカンボジア」 周 達観 (著), 和田 久徳(訳)




アンコール朝では書物が「貝葉」と呼ばれるヤシ科の葉に書かれていたらしいです。
 植物の葉なので、腐食しやすく東南アジアの高温多湿な気候の中でほぼ全て失われてしまっています。

そんな中、当時の生の状況を記したこの著書が貴重な存在となっています。

舞台はアンコールトムなどを建設したジャヤヴァルマン7世の死後100年が経過した1296年ごろで、アンコール朝は凋落の一途をたどっていたころと言われています。

読み進めていくと分かりますが、周達観もそれほどアンコール朝に精通していたわけではないみたいです。ですが、人物・宮室・服飾などテーマごとに簡潔に書かれており、当時の様子を思い浮かべながら楽しく読むことができました。

特に興味深かったのは、カンボジアの王様はナーギ(女蛇)の末裔とされており、カンボジア王は毎夜、蛇と同衾するということ。
蛇が現れない日があると、アンコール王の死期が迫っているとされていたとか。
 

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2014年6月1日日曜日

カンボジア事前学習その01

 今夏の旅行は「カンボジア」!!

事前知識無く、世界遺産を観光するなんてもったいない! と思い、カンボジア関連の書籍を何冊か読んでみることに。

まずは導入として、アンコール王朝の書籍。


「アンコールからのメッセージ」 石澤良昭


写真が多く、文章も平易で読みやすい。

アンコール遺跡にはヒンドゥー教と仏教が混じり合ったものが多い。王朝によって、仏教寄り、ヒンドゥー教寄りといった思想の違いはあるものの、基本的には両方を受け入れていたようだ。

よって、アンコール遺跡にはヒンドゥー教の三大神であるシヴァ神、ヴィシュヌ神、ブラフマー神と仏教のローケーシュヴァラ(観世音菩薩)が同時に祀られているところも多い。ブラフマーはヒンドゥー教では最高神と言われているが、アンコール遺跡ではあまり重要視されておらず、像の数も少ない。

仏教とヒンドゥー教の思想の対立が最もあったのが、ジャヤヴァルマン7世とジャヤヴァルマン8世の間のようだ。

ジャヤヴァルマン7世は仏教に重みを置いており、寺院にも菩薩像を中心におき、そのまわりをシヴァ神、ヴィシュヌ神が取り囲むような配置にしたりしている。
反対に、ジャヤヴァルマン8世はジャヤヴァルマン7世の時代に建造された寺院の仏像を破壊したり、尊顔を削り取ったりするなど、権力闘争があったころを覗わせる。


精読しても2時間ほどですべて読み終わるので、カンボジアについて学ぶ際の導入におすすめ!

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